子どもと一緒に読みたい絵本　vol1

『そらいろのたね』
中川李枝子作　大村百合子絵　
福音館書店

小さい頃に、「理想のお家」を考えたことはありませんか？

このお話の主人公ゆうじくんが植えた「そらいろのたね」からは、空色の家が生え、町中の子どもたちと森中の動物たちが入るくらい大きく成長していきます。家が生えてくるというユーモアのある発想は読者をひきつけ、さっぱりとした終わり方はまるで夢から覚めたような不思議な余韻を残します。登場する動物たちには作者ならではの工夫があり、絵をじっくり見る楽しさもある1冊です。

【読んだあとの会話ヒント】
どんな色のお家がすき？

『おだんごぱん』
ロシアの昔話　瀬田貞二訳　
脇田和絵　福音館書店

もし「ぱん」に人格があったら…！

おなかを空かせたおじいさんのために、おばあさんは小麦粉をかきあつめておだんごぱんをつくりました。窓から飛び出したおだんごぱんは、動物たちに出会う度に食べられそうになりますが、歌を歌って上手に逃げます。しかし、最後は口の上手いきつねについ気を許してしまいます。セピア調にまとめられた絵は、リズムのある語りを邪魔しません。にやりと笑って動物たちをあしらったり、得意げに歌を披露したりと、くるくるかわるおだんごぱんの表情にも注目して読んでみてください。

【読んだあとの会話ヒント】
おだんごパンの味ってどんなのかな？