竹村りゑの物語の宅配便 vol.4 はらぺこの本
カルミネ・アバーテ/著 、関口英子/訳『海と山のオムレツ』新潮社刊
【撮影協力】ムライ食堂
あなたって、すぐ自分にご褒美をあげるのね。これは先日、仕事終わりに良く冷えた桃を堪能している私を見て、母が呟いた言葉。あまりに的確過ぎて思わず笑ってしまいました。私の元気の源は、美味しいものをこまめに摂取することなのです。そこで今回のテーマは、読むだけでお腹が減ってしまう「はらぺこの本」。中でも個人的に最強ではないかと思っている『海と山のオムレツ』をご紹介しましょう。作者のカルミネ・アバーテはイタリア南部出身。自らの人生を自伝的に語った本書には、幼い頃から食べてきた家庭料理がふんだんに登場するのですが、どれもこれもが卒倒するほど美味しそうなのです。オイル漬けのマグロと生ソーセージと玉ねぎを新鮮なオリーブオイルで炒めて、とれたての卵5.6個で作ったオムレツなんて、想像しただけでうっとりしてしまいませんか?夏バテなんて言って、自分へのご褒美を怠ってはいけません。今日も美味しいものを頂いて、元気に頑張っていきましょうね。