甘納豆一筋で25年、働き方改革にも取り組む 甘納豆かわむら 代表取締役 河村 洋一 | Favo石川版
Ishikawa Favo Web 石川ファーボウェブ
Ishikawa Favo Web 石川ファーボウェブ
SNS インスタグラム LINE公式アカウント フェイスブック

SCROLL DOWN

金沢市 野町

13 株式会社 甘納豆かわむら

各店が力を発揮することで、町全体の魅力向上につながる

夫婦二人、6帖一間でスタート今ではにし茶屋街を牽引する存在に

 2001年、6帖一間の工場を設け夫婦でスタートした『甘納豆かわむら』。本店をはじめ、「賞味期限6分」の最中やかき氷などを販売する「mame ノマノマ」、カフェ「サロン・ド・テ・カワムラ」など、食を通じたさまざまなエンタテイメントを提供しており、にし茶屋街の中で存在感を放っています。
 代表の河村洋一さんは1965年、曽祖父、祖父と二代にわたり業務用甘納豆の製造・卸を行う『河村甘納豆工業』のもとに生まれました。長男だったこともあり、後を継ぐのは自然な流れだったといいます。高校を卒業後、京都の老舗和菓子店で菓子づくりを学び、帰郷。数年間父の仕事を手伝った後、2001年に創業しました。工場が狭く生産量が限られていたため1日2、3時間しか睡眠時間が取れない日が5年続いたといいますが、「お客さまから喜んでいただく結果。全く苦ではありませんでした」と振り返ります。

つらい思いをしてまで働くのは時代に合わなくなっている

 2005年からは従業員の採用を開始。けれど時給を平均より高く設定しているにも関わらず応募がなかなか来ない状況が続きました。「人気店を視察すると、夜遅くまで生き生きと働いている人たちがいる。悔しくなり、雇用の方法や会社のイメージをすべて見直すことを決意しました」。重視したのは働きやすさです。ライフスタイルに柔軟に対応できるようフレックスタイムを導入したり、細かな意見や要望を取り入れられるよう風通しの良い社風づくりに励んだりしました。
 「誰かがつらい思いをしながら働くのは、時代に合わなくなってきています。企業として、利益を上げるためではなく、お客様だけでなく従業員にも人に寄り添うということを、どのような場面でも大切にする会社でありたい」と力を込めます。

覚悟があれば改革はできる見直しと改善を続ける社長の挑戦

 目指したのは、作る人にとっても食べる人にとっても健康的な甘納豆を手掛けることです。漂白剤は使用せず、砂糖は従来品の半分以下まで減らしました。「利益を取りすぎないこと、健康に良いものを作るということ、その覚悟さえあれば改革はできます」。原動力は、お客さまに喜んでいただきたいという思い。「せっかく金沢に来てを訪れてくださった観光客の方々に、『来て良かった』と思っていただきたいですね」と語ります。
 来年からは経営を長男に引き継ぎ、河村さん自身は製造に戻る予定だそう。「これから10年先まで愛されるような商品を開発したい。一からやり直すつもりでお菓子づくりに向き合っていきます」。河村さんの挑戦はまだまだ続きます。

金沢市 野町

株式会社 甘納豆かわむら

店舗情報
店名
株式会社 甘納豆かわむら
住所
金沢市野町2-24-7
電話番号
076-282-7000
営業時間
9:30〜18:00、日祝は9:00〜17:00
定休日
第1火曜日、但し1、5、12月は営業
WEB SITE
https://mame-kawamura.com

MAP

よく見られている記事

一覧ページに戻る